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宮川 裕基 | YUKI MIYAGAWA
2017年入社。海外事業部 主任。 同志社大学 卒業。

Q. 自己紹介をお願いします。

宮川裕基です。現在32歳です。2017年に大学院を卒業して、26歳の時に入社しました。

今は、インドで自動車リサイクル工場の立ち上げをしています。

Q. 現在入社6年目ですが、これまでどんな仕事をしてきたか教えてください。
海外でリサイクル工場の立ち上げをしたいと考えていたので、リサイクルとは何かを知るために、入社後、しばらくは生産現場で車の解体をしていました。
 
また、当社の売上のメインである中古部品の輸出事業として、海外のお客様と交渉や取引も行いました。
 
さらに、当社には海外から日本のリサイクル技術を学びたいという政府高官がくることがあるので、企画に参加したりリサイクル技術のマニュアルの翻訳をしたりしました。一番最初に、インターンシップで当社に来られたモルディブの外交官の方を対応をさせてもらいましたが、世界中でリサイクルの必要性があることを認識でき、とても良い経験でした。
 
その後は、JICAを通じた技術協力プロジェクトでマレーシア政府の方々へ研修を提供しました。日本で有識者を招いたセミナーの企画や、実際にマレーシアに行って解体ワークショップを行ったりもしました。日本の技術や設備を導入しても、現地で使えなければ意味がなく、いかに現地の人たちが主体となって作り上げていくか、そのサポートに関われたことはとても良い経験でした。
 
国際協力の話でもよくありますが、一方的な支援ではなく、国と国との協力の橋渡しができる形が必要です。マレーシアでも、日本のようなリサイクルシステムを法律で作って、産業育成をしたいが、その実現には産学官が連携してやらなければいけない。それぞれのステークホルダーの視点から議論に参加できたことがいい経験でした。一方、こういったルール形成には時間がかかるということも実感も得られました。
 当社は客観的に見て素晴らしい事業をしているが、社会的認知が低いと感じていたので、いろんなアワードに応募したりもしました。第2回ジャパンSDGsアワードの外務大臣賞を受賞し、ドイツでの授賞式に参加した際に、ヨーロッパの先進的なリサイクル技術の視察をさせてもらったことで、技術の進歩や時代の流れが変わることに対して、会社として準備しなければいけない大切さを学びました。そして、投資対効果を考えていくこと、新たなマーケットを作っていかなければいけないことの大切さを認識することができました。
 
インドに渡航する直前には1年間ほど、全部門を横断した改善プロジェクトに携わらせてもらいました。各部門長とコミュニケーションをとり、全社としての課題を特定して解決策を考案できたことは、会社全体を俯瞰して見られるいい機会でした。仕入から販売までのフローを通して、課題を検討できたことは今のインド工場の仕事にも役立っています。
 

そしてインドの工場立ち上げに参画し、現在に至ります。

Q. 学生時代と比較して、社会人生活で驚いたことはありますか?

会社自体が約80人のコミュニティですし、最初は「会社が決めたことをやる、以上」みたいな雰囲気がありました。しかし、2017年に「2030プロジェクト」が始まって、ボトムアップで提案できるカルチャーが作られました。それですごく変わったことだと思います。変えていけるんだ、みたいな。

生産の現場で仕事をしていた時は、自分が学生の頃までに見てきた世界は、とても局所的なことだと思いました。色々な人と働いていると、コミュニケーションの仕方に関して叱られたり、また、「自分からこうしたい」という姿勢ではなく目の前の仕事を淡々とこなしていく、という価値観があることを知りました。その経験は、今でもインドの人たちのそういう価値観を受け入れることに繋がっています。人の多様性を受け入れることを学びました。

Q. 今の仕事の中で、やりがいや個人としての課題はありますか?
インドの工場が、自分がいなくても自走していくような形にならなければいけないと思っています。工場長やオペレーターが自ら主体的に動けるように成長し、自分が言わずとも安全管理の重要性を意識して行動できるようにする。工場にボルト1本落ちていることの危険性についても、彼ら自身が把握して、オペレーターを指導できるようにしたいです。
また、インドの合弁会社として、単月黒字化を目指すことはもちろんですが、会社としてどういう理念・価値観で働いているのかということを言語化して、経営層で共有して、それをオペレーターレベルまで落とし込んで、強い組織を作りたいと思っています。私たちがどういう場所に向かっていきたいのかということや、社員が一丸となることができる拠り所の重要性を感じています。
具体的な長期の目指すべき姿を共有することで、目の前の仕事のあり方とのギャップが見える。全員が共有できる価値観を浸透させることに課題を感じています。ただ、そうしたことを考えていく中で、働く上での意味や価値基準というものが明確になっていく気がします。
Q. 会宝産業に入って、人生観は変わりましたか?
大学時代はロボット工学専攻で、ビジネスや経営を学んでいませんでした。学生時代に留学した東ティモールで自動車リサイクルのビジネスをしたいという思いで入社しましたが、入社後、会社全体を俯瞰するようになって、社会課題を解決するための現実的かつ、持続可能な解は何か、という意識は変わりました。
例えば、環境に関わる仕事の場合、車から出てくる廃油をその辺に捨てれば、儲ける分にはOK。但し、私たち日本人ははそんなことをしない。インド人としては、そういう環境意識はなく、土壌に流すこと自体に罪悪感がない。まあいいやで、済ませることで環境問題は悪化していくのだ実感しています。
 結局、世の中の経営者、事業をやっているトップの考え方で、今の社会・環境は作られているのだと感じます。儲けることだけを考えてきたからこそ世の中は汚れてきたのだと。だからこそ、私たちが儲かる仕組みを作らなければいけないと感じています。
Q. 仕事をする上で大切な要素を挙げるとしたら、なんですか?
人の話を聞く。インドにいると、無意識にバイアスを持って接していたり、人の話を聞かずに行動することがあります。人の意見を聞いて、正しく理解して正しく答える。それが重要だと思います。言語の壁がある状況だからこそ、意識的に心がけないと噛み合わないことがあります。
あとは、会社のためにやらないといけないことは徹底してやる。社内で反対があっても、ぶつかりを避けてはいけない。異なる文化の人たちと話をしていると、意見がぶつかることはあって、そもそも対立している時点で、どちらが正しいかはわからないですが、少なくともぶつけないといいものは出てこないし、諦めてしまうことがよくないのだと感じます。
Q. 会宝産業は一言で表すとどんな会社ですか?
「いい会社」。当社社長が「いい会社は自分で作るものだ」とよく言いますが、自分がこうしたらよくなる、ということに対してオープンに受け入れてくれるし、当社会長が「やりたいことはやらせる」と常々言うように、そういうことが実現できる会社。そういう会社は多くないと思います。いい会社を自分たちで作れるので、「いい会社」です。
Q. 会宝産業で今後やりたいこと、人生で成し遂げたいことはありますか?
インド工場の単月黒字化、単年度黒字化、モデルを作ることで他州への展開を進めることです。また、インドのスタッフが日本にいける仕組みを作りたいと思っています。これは、インドのスタッフからすると夢のような話です。日本でトップレベルの会社で経験を積むことができれば、インドで統括ポジションを期待される。そういう機会を作ってあげられることで、その人の人生を変えることができる。ワクワクしてもらえることで、素晴らしい機会になると思います。
Q. 会宝産業に興味がある学生に向けてメッセージをお願いします
周りに流されない、世間一般的な価値観、選択肢に左右されないことが大切だと思います。世間の価値観は、5年10年で変わってしまう。今、あなたが興味関心があることに飛び込んでしまうことが一番だと思います。
 
会宝産業は飛び込んだ先に色々な経験を積ませてくる会社なので、面白い会社です。 最後に、インドにいると若い人が多くて、みなとてもエネルギッシュに活動しています。日本人も外に出ていくと良いと思います。ハングリーさ、エネルギッシュさが大切。会宝産業に入ればそれが身につくと思います。 

※こちらの社員の入社2年目のインタビュー記事もご覧いただけます。クリックしてご覧ください。

社員インタビュー 宮川 裕基 「社会課題解決に本気で取り組む会社。」