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会宝通信メールマガジン

 こんにちは、近藤です。今年で13回目となる「経営方針説明会・講演会・感謝の集い」を、2月12日、日航ホテルにて開催いたしました。おかげさまで当社の前期決算は目標通りの業績を残すことができました。まずは皆様に感謝申し上げます。

 さて、今年の講演会は東北大学の石田教授にお願いしました。演題は「遊べや遊べ、もっと遊べ!」 失礼ながら、面白そうではあるのですが、イメージがわきませんでした。しかし、話を聴き、目からウロコです。「人間は一度得た快適さや利便性を捨てることはできない、欲は肯定しよう。でも、今のまま物欲を煽るだけでは地球がもたない。心豊かな生活を送る、つまり精神欲をも煽るかたちにしなければ、循環型社会を形成することができない」

 「日本人にはこの精神欲を創り上げる能力がある。日本人は自然を恐ろしいと思い、我々が生かされていることを知り、すべてに神が宿っているという考え。その思想が文化となったのが江戸時代の「粋(いき)」であった。「粋(いき)」の概念は1.生きることを楽しむ、2.敗者を作らない、3.足るを知る、4.メタファー(例え)の4つである。人間は欲望を捨てることはできない、粋の思想は、利己であったとしても循環型社会をつくるための解決方法のひとつである」

 「新しい暮らしの形を見つけるには、今日を基準にして明日を考えるフォアキャスティングの視点では難しい。一つの地球を前提として新しく考えるバックキャスティングの視点がどうしても必要である。心の通い合った江戸時代の長屋の風景が2030年によみがえるような懐かしい未来が新たな循環型社会のかたちであろう」

 「もちろん、快適さを犠牲にするわけではない。毎日入るお風呂は多量の水を必要とするが、泡のお風呂だと水の使用量はわずかで済む。ヤモリが持つ強烈な吸引力のメカニズム利用し接着剤を生産する、など自然の力を利用し、バックキャスティングの視点で、地球への負荷を小さくしようとする研究を行っている」

 「粋(いき)」に、生きることを楽しみましょう。