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会宝通信メールマガジン

海外事業部の鈴木です。先月ケニアに出張してまいりました。

昨年末に行われたケニアの大統領選挙では、選挙プロセスの不正によって大荒れとなり、経済が停滞、現地の中古部品業者も資金繰りが悪化し、弊社もケニア向けのコンテナ出荷が滞りました。今回の出張で現地の中古部品業者と打ち合わせをした際には、各社とも日本・UAEからの輸入が再開し、景気は徐々に回復しているように見受けられました。しかし、UAEではラマダン・イード休み(イスラム教のお祭り)の影響により、需要が低迷、マーケット価格が下落しています。そのためUAEでの取引価格は日本の取引価格と比較すると安いため、日本からの出荷量は増えていないというのが現状です。

さて、今回の出張の主目的も、ケニアの自動車リサイクル事業に関する現地調査でした。ケニア中央政府の環境省や交通局にもヒアリングするとともに、ナイロビから車で5時間ほど行ったメルー・サラカニーズという地方の州政府にも訪問し知事と会談を行いました。(写真)

メルーでは、現地の大学にも訪問する機会があり、そこで話題となったのは、「リバースエンジニアリング」というテーマです。この大学では、使用済み自動車の中古部品を補修・リビルトすることによって、再度製品としての価値を生み出し、マーケットで販売できるようにする研究を行っていました。非営利である大学機関が、独自に「使用済みの製品を回収・加工・販売を行おう」という発想を生み出すことに、非常に驚きました。

途上国では「欲しいものが満足に手に入らない状況」をいかに自分たちのクリエイティビティで打開するか、その起業家精神にはいつも驚かされます。世界に流通する自動車の「後始末」、モノの循環を作り出していく中で、現地の方々から学べることはたくさんあります。