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会宝通信メールマガジン

 こんにちは、近藤です。10月15日の夜、ちょうど台風26号が関東地方へ接近して来た頃、JICA市ヶ谷ビルにてセミナーの講師をしてきました。JICA地球ひろばが主催する「日本も元気にする国際協力」シリーズの第四回として、「BOPビジネスと静脈産業」についての話です。ナイジェリアでの取組、国内外の活動について話をしてまいりました。

 この会宝通信読者の方は聞き慣れたことかもしれませんが、人間の血管が「動脈」と「静脈」で構成されているように、モノづくりの産業を「動脈産業」、その廃棄物を回収し、再利用・再資源化する産業を「静脈産業」と呼びます。

 BOPとはBase of the Pyramidのことで、途上国の低所得者層のことを指しています。年間世帯所得が3000ドル以下の層をBOP層と呼んでおり、人口は40億人といわれています。貧困層ではありますが、「消費者市場」としての規模は5兆ドルだそうです。

 私は世界中どこへ行っても多くの日本車が街中を走っているのを見て、その後始末についていつも心配しています。とくに途上国においては、有価のスクラップは取りだされ、販売されますが、そうでない廃棄物はそのまま取り残されているのが実態です。日本で生産された製品が、後始末されずに残されたままになっているのは、自動車リサイクルを業とする日本人として見過ごすわけにはいかない、海外に自動車リサイクルのネットワークを構築したいという熱意から、今のBOPビジネスがスタートしました。

 ナイジェリアから始まったのは、人の縁からで、まったく偶然です。JICAのBOPビジネス連携促進に採択され、我々のような中小企業でも海外展開の検討が可能となったことは本当に助かっています。ナイジェリアでの進捗状況は決して順風という訳ではありませんが、何としても形を作り、次の展開に向けたステップとなるよう鋭意奮迅していこうと考えています。