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インドで自動車リサイクル事業を本格展開

会宝産業株式会社(本社:石川県金沢市、代表取締役社⻑:近藤高行、以下「会宝産業」)は、2017 年よりジェトロ(日本貿易振興機構)の「社会課題解決型ルール形成支援プロジェクト」に採択され、インドの自動車リサイクル制度の構築と事業化に取り組んできました。

この度、Abhishek Business Consolidation Private Limited(本社:インドデリー、Managing Director:Mr. Shreedhar Gupta、以下「ABC 社」)と、合弁会社 Abhishek K Kaiho Private Limited(以下、「AKK 社」)の設立に関して合意に至りました。2019 年 3 月を目処に AKK 社を設立し、年内に自動車リサイクル工場の稼働を目指しています。
AKK 社の設立により、インドにおいて使用済み自動車(End-of-Life Vehicles ; 以下「ELVs」)の環境配慮型リサイクル事業の展開をしていきます。
インドでは急激な人口拡大と経済発展に伴い、自動車保有台数が約 41,800 千台に上り、中国、日本に次いでアジア 3 番目となっていますが、一方、デリー首都圏では大気汚染が深刻な社会問題となっています。

2014 年にインドの裁判所はデリー首都圏の車齢 10 年以上のディーゼル車と 15 年以上のガソリン車の走行を禁止する判決を下し、2018 年に最高裁判所から同様の判決が出され、デリー州政府は該当する車両の公道での運転禁止を通告しました。会宝産業は 2017 年より、インド道路交通省と自動車リサイクルに関するガイドライン策定に携わってまいりました。
インド環境森林省の推計では、2025 年の ELVs 発生量は 4,000 千台にまで増加する見込みである一方、インドの ELVs リサイクル事業者のほとんどが個人事業主であり、適切な処理設備や技術・知識を持ち合わせていません。非常に危険で汚い作業を伴う、廃油・鉛による土壌汚染、廃プラスチック・ガラス・タイヤの投棄・野焼きによる環境汚染は大きな社会課題となっており、近隣住⺠の健康を脅かしています。
デリー首都圏においては、2018 年 11 月時点で、自動車リサイクル業者のライセンス制が導入されたものの、正式な許認可を得て事業を行なっているのは 1 社のみという状況です。
今後、インド全土で増え続ける ELVs の適切な処理需要に応えるため、会宝産業は現地の州政府と協働し、自動車リサイクル工場設備、生産工程、リサイクル技術・経営ノウハウの 3 点の技術を総合した自動車リサイクルシステムの提供、技術の標準化やルール形成のサポートを行います。
また、自動車リサイクルに関する研修センターの設立によって、現地のインフォーマルセクター を巻き込んだ、環境配慮型の自動車リサイクルのバリューチェーンを構築することで、現地の雇用創出にも貢献します。

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