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皆さまこんにちは、社長の近藤です。11月6日から1ヶ月間、当社の国際リサイクル教育センター
(IREC : International Recycling Education Cen-ter )にて、マレーシアから政府高官・大学教授を招聘し、自動車リサイクル研修を行いました。

本研修は、安倍総理とマレーシア政府の間で合意された国家戦略、ルックイースト政策 2.0のプロジェクトの1つとして盛り込まれ、3年間にわたる長期プロジェクトです。第1回目となる今回の研修参加者は、交通省・環境省・能力開発省・マレーシア自動車研究所・現地大学から総計9名となりました。

マレーシア政府は、ルックイースト政策を通じて、政府高官・民間セクターの技術者・学生の人材交流を促進し、日本の成功事例から科学技術に関する知識や専門性を高め、2020年までの高所得国家への目標達成を目指しています。また、日本も技術移転やノウハウの交換を通して、民間企業間の協働を促し、アジアの成長を自国経済開発に取り込むことを目的としています。

マレーシアでは、放置された使用済み自動車が1,900万台以上にも上り、日本のような自動車リサイクル法・関連税制・ガバナンスシステムの施行が急務な課題となっています。

研修の中で、瀬戸内海に浮かぶ島で、日本の負の遺産である「豊島」にも訪問しました。豊島は豊かな自然に囲まれる島でしたが、1980年代に土地を所有するとある事業者が、産業廃棄物(自動車のシュレッダーダストを含む)を大量に投棄する事件が起こりました。この事件を契機に日本で自動車リサイクル法が制定されましたが、90万トンもの廃棄物・土壌汚染処理に14年という歳月と総コスト790億円以上がかかりました。

こうした負の経験をマレーシアで繰り返さないためにも、今回の研修のアウトプットとして、マレーシアでの自動車リサイクル行政に関する2020年までのアクションプランを作成しました。今後は、様々な利害関係者を巻き込んで法律制定に向けたフォローアップが必要です。持続可能なビジネスとしての自動車リサイクルを、より多くの海外に広めていけるように取り組んでいきます。